2013年11月1日金曜日

farewell note



オフィシャルからも発表があったとおり、平成25年10月19日のライブをもってASHLEY SCARED THE SKYを脱退しました。



まさかこんな形でこのブログを更新するとは思ってもいなかったけど、先日はいきなりの発表でみんなを驚かせてしまったから、今日はみんなが納得できるように、脱退について出来るかぎり詳しく書いていきます。

脱退といってもTwitterにも書いたとおりクビになったわけだから、主に俺がメンバーに言われたことをそのまま書いていきます。

だからきっと生々しい話になると思う。

けど、最後まで読んでもらえれば、俺がバンドを脱退した経緯についてはわかってもらえると思うし、クビになって当然だって思うひともいれば、そんなことが原因なのって驚くひともいるかもしれない。



バンドを脱退したのはもう終わった話だし、今更どうにかしたいってことでもないです。

だからメンバーを陥れたいとか愚痴とかっていうわけではなく、ただ俺の気持ちと、バンド内で起きたことをすべて明かすことで、ひとつの区切りをつけたいなって思ってる。

そしてそれが、いままで応援してくれたみんなにすべき最後のことだとも思ってます。

そんな感じで、長くなるけど最後まで読んでもらえたら嬉しいです。





まず、バンドをやってたころは敢えて伏せていた内容だったりするけど、俺自身の話を少々。

俺は大学に在学中、みんなと同じように就職活動をしていたから卒業と同時に企業に就職しました。

在学中もバンド活動はしていたから、就職しても音楽が続けられるように、福利厚生がしっかりしている大きな企業にはいって今日までずっと働いてきた。

そういう恵まれた環境だったから、働きながら写真の専門学校に通うこともできたし、ここまでバンドを続けることができたんだと思う。

バンドを始めた頃は、そんなに地方遠征もなかったしそもそもたくさんライブをやるバンドでもなかったから、平日は仕事をしながら土日にライブをやったり、仕事が終わってからスタジオにはいって練習をしたり、たまに平日の休みをとって地方に遠征してライブしたりレコーディングしたりな生活を続けてた。

けれど、これは本当に幸せな悩みだと思うんだけど、いろんなチャンスに恵まれバンドが大きくなっていくにつれ、仕事をしながらバンドを続けることに少しずつ無理が生じてきていて、バンドがステップアップするたびに、このままバンドを続けるか、仕事を優先するかを悩むようになっていった。



なんでこんな話を最初にしたかって言うと、企業に就職していることはメンバーにもバンド仲間にも誰にも話していなくて、それは環境の違いがバンド活動に及ぼす影響とかを気にしていたからなんだけど、バンド内でトピックが生じて話し合いになるたびに、メンバーそれぞれの環境の違いから意見が合わなかったりって場面が多くなって、その結果として、俺だけ浮いてしまうことが何度もあったりした。

メジャーデビューが決まったときは素直に嬉しかったし、それこそ仕事を辞めて音楽で生活していこうと決めて、そのための準備を色々とすすめていたんだけど、それは自分のなかでとてつもなく大きい出来事で、仕事を辞める覚悟をした反動で、メンバーや事務所に強く意見を言う場面が増えていった。

CDが売れないこの時代にメジャーデビューできて、音楽でお給料がもらえるっていうのは本当に恵まれているんだけど、契約はいつ打ち切られるかわからないし、バンドだって何歳までもできるものでもないから、大事にしてきた仕事をやめるからには、これまで以上に真剣だったし、妥協はしたくないっていう思いから強い口調になることが多かったんだと思う。

特に、メジャーデビューする前は俺がバンドの広報やマネージメントに深く関わっていたから、メジャーデビューと同時に事務所がついて、その事務所の方向性とか、特にマネージャーの仕事のできなさとかセンスのなさとか、そういうマイナス要因ばかりが目について、自分の覚悟が無駄になるんじゃないかっていう思いやこのままじゃ駄目になるっていう焦りがあって、キツくダメだししたりすることも増えていった。

それはメンバーに対してもそうで、仕事やめてバンドに生活をかけるからには自分の思ってることはちゃんと伝えたいし、自分のやりたいことをやりたいし、お互いに思っていることは何でも言い合うべきだって考えてた。

けれど、そういう俺の言い方が、結果としてバンド内での俺の居場所をなくしていったのが、バンドを脱退することになった大体の理由です。





実は、今回こうやってバンドをクビになる数週間前にジュリアンに呼び出されて、俺の言動でみんなはこういうふうに思ってるんだよって、注意を受けたんだよね。

そのときは、このまま辞めてもらおうとも思ったけど、それは嫌だからメンバーがいつも俺をどういうふうに思ってるかを知ってもらいたいってことだった。

けれど、そのメンバーがどう思ってるか聞かされたその内容が、いままで頑張ってきたのが無意味に思えるぐらい、とても悲しいものだった。

うろ覚えだから言われたことで覚えいていることを箇条書きにしていくと

・最近バンド内の雰囲気が悪くその原因がすべて俺にある
・俺の言い方が事務所内でも問題になっている
・マネージャーも俺に辞めてもらったほうがいいと言っている
・事務所は俺をクビにして3ピースでもいいんじゃないかと言ってる
・外人がいるからボーカルなのに目立っていない
・俺がバンドの足を引っ張っていてこのままじゃ次のステップにいけない
・ライブでも俺ひとりだけ浮いている
・俺が作成しているバンドのアップデートも必要ないと思ってる
・俺がいないところでメンバーとマネージャーで俺をクビにする話し合いをした
・言いたいことを言い合えるような関係ではない

なかでも一番ショックだったのが、ドラムのノリがもう俺をバンドから辞めさせることしか考えていないってことで、あいつは俺のことが気に入らなくてなにかあるたびにジュリアンやムー君に脱退について相談していたらしい。

たしかに、いままでバンド内で意見が衝突しやすかったのは俺とあいつだったし、意見が合わないってことは多かったけど、俺は言いたいことは言いあうべきだって思ってたからそんなことは問題に思っていなかった。

あいつが以前にバンドを辞めるって言い出したときも、メンバー内で引き止めたのは俺だけだったし、どれだけ遅刻しようがどれだけ自分勝手なことをされようが、あいつのナイーブな性格を考慮して、なにも言わないで見守ってきたつもりだった。

けど、俺があいつをどう思ってるかなんかは関係ないぐらい、俺の言動に耐えられなくてもう限界だって思われていたらしい。



そういった話を聞かされているうちに、自分のなかで覚悟が揺らいだ。

バンドっていうのは自分ひとりでどうこう動かせるものではないし、だからこそメンバー全員の気持ちが揃っていないといけない。

だけど、俺とあいつとの間の溝はきっとこの先も埋まらないし、俺がいままであいつの身勝手な行動に目を瞑っていたのも馬鹿らしくなってきた。

バンド内でなにか揉め事があるたびに、その原因は俺とあいつにあるのはわかってたけど、きっとジュリアンには俺がバンド内の不安要素なり輪を乱す存在に映ったんだと思う。

だから排除したいっていう今回の結果になったんだと思う。

詳しくは書かないけど、俺は世の中にこんなにも自分勝手で我侭なやつがいるんだって驚いたぐらい、ノリはたくさんのトラブルを起こしてきたけど、バンドを円満に進めていくためにずっとそれを我慢してきた。

だけど、そんな相手が俺を辞めさせたくてしょうがいないっていう、こんな馬鹿らしいことをジュリアンから聞かされて、なんだかもうこのメンバーで頑張れる気がしなくなってしまった。



それから数週間はバンドを辞めるか、まだ頑張れるのかばかりを毎日考えていて、その一方で、ここまできたらもう我慢するのはやめようと思っていままで我慢してた自分の気持ちを伝えてきた。



10月19日にバンドを脱退する話し合いになったとき、理由として聞かされたのはこれまでに書いたいままでの積み重ねだってことだったけれど、メンバーいわく直接的な原因としては大きく2つあったらしい。



ひとつめ。

これはバンドのマーチを買ってくれたみんなには申し訳ないんだけど、俺は以前からバンドのマーチのデザインを気に入らないことが多く、メンバーとは違った意見をしていた。

それはマーチの売り上げにも表れていたから、こないだ次のマーチをお願いするデザイナーの話しになったとき、そのひとのデザインは嫌いだって正直に伝えた。

具体的には、デザインがシンプルすぎてオリジナリティがない・モチーフが厨二っぽいって。

けれど、これがジュリアンのなかで決定打だったらしい。

自分の仲のいいデザイナーで自分がいいと思ってるデザインをそんな風に言われたことが許せなかったみたい。

そして、ふたつめ。

京都のライブの前に泊まるところをどうしようかって話し合ってたときに、俺が機材車で寝ると言ったらノリがいきなり怒りだした。バンドの輪を乱すな、と。

ひとりだけ機材車に泊まる理由を教えてほしいっていうから、その理由を説明して、なおかつバンドの輪を乱すことはお前も気をつけたほうがいいって話したら、それが気に入らなかったみたい。

感情的になってバンドをやめるって騒ぎだして、その後に、メンバーみんなは俺のことを良く思ってない・ツアーが終わったらバンドを去るべきだ・気分が悪いからもう返事するなって言われた。

そして、そんな最悪な状況で2日間のツアーを終えたあと、あいつからもう一緒にやれないと告げられた。





これが俺がバンドを脱退するに至った経緯です。



ここまで読んでくれればわかると思うけど、クビになったぐらいだから原因は俺にある。

だけど、納得がいかないって思いも強くて、大人げないことをしてしまったけど最後に包み隠さず書かせてもらいました。

正直、もっとネガティブな感情をメンバーに抱いているから、ところどころでそういうのが表れてしまっていたかもしれない。

それに、ここには俺が言われたことをそのまま書いたけど、きっとメンバーは違うことを言うと思う。

俺がメンバーに全ての気持ちを伝えなかったのと同じように、

きっとメンバーも俺に全ての理由は告げていないと思う。





こうなったことは本当に悔しいけど、ひとつの区切りがついたことで、いまは肩の荷がおりたとも感じています。

もっと早いタイミングで自分からバンドを辞めようと思ったこともあったし、この数週間はずっとバンドを辞めることを考えていたから、気持ちもだいぶ落ち着いてきた。

それにきっと、遅かれ早かれこうなっていたんだと思う。

今回のこと以外でもバンド内のトラブルは多かったし、メンバーと仲良くっていうより、利害関係が一致しているから一緒にいるっていうような、距離感みたいなものは常にあった。

だから、バンドが終わる、もしくは俺が脱退する日はそう遠くないなってどこかで気づいていたのかもしれない。



だけど、俺のなかで悔やみきれないのは、みんなにちゃんとしたお別れができなかったこと。

そして、みんなとの約束を果たせなかったこと。



いままで、バンドを辞めることを考えるたびに頭に浮かぶのはみんなの顔だった。

そしてそれは、バンドを辞めたいまでも同じです。

だから、本当にごめん。

俺がここまで音楽を頑張ってこれたのはみんなのおかげです。



俺には音楽以外にも大切なものがあって、それはバンドを続けることで犠牲にもなっていた。

メジャーデビューできたことは、自分のやってきたことが認められたことだから嬉しかったし、とても誇らしいことだと思う。

けれど、大事なものを犠牲にしてまで、音楽を仕事にしたいって思えなかったり、その先に夢を抱けなかったことも、メンバーとの溝を大きくしてしまった原因かもしれない。



この先、また音楽をやるかどうかはまだわかりません。

一緒に音楽をしたいって思える仲間ができたらやるかもしれないし、もうやることはないかもしれない。

だけど、きっとまたどこかでみんなに会えるのを楽しみにしています。



それにいまは色々としたいことが頭に浮かんでいて、そのことを考えるとすごいワクワクしている。

写真を撮りたい。暗室でプリントをしたい。個展を開きたい。DMをデザインしたい。髪を黒く染めたい。髪を伸ばしたい。週末はバイクで旅をしたい。夏休みは北海道をバイクで一周したい。ミニクーパーで遠出したい。ロードバイクでNujabes聞きながら浅草あたりを走りたい。登山したい。黒部アルペンルートいきたい。富士山のぼりたい。キャンプしたい。コストコ行きたい。イケアに行きたい。部屋の壁を白く塗ってシアターを作りたい。たくさん本を読みたい。パンを焼きたい。ドーナツ揚げたい。エスニック料理を極めたい。陶芸をやりたい。レザークラフトをやりたい。島にいきたい。



何が言いたいかっていうと、俺は大丈夫です。笑

心配してくれたみんなありがとう。

これからもtumblrは更新するし、頃合いをみてTwitterも再開するし、たまにブログも書くかもしれないし、友達のバンドのライブに顔出すこともあるかも。



そして、Twitterでも書いたとおり、ASHLEY SCARED THE SKYとしてみんなに関わることはもうできないけど、ひとりの人間として、これからもみんなと繋がっていられたら嬉しいです。



返事は遅くなるかもしれないけど、もしもみんなが必要としてくれるなら、いつでも連絡ください。

バンドを辞めたから気つかわなくていいよ、俺への叱咤激励でも、人生相談でも、趣味のことでも、他愛もないことでもなんでもいいからさ、いままで支えてくれたみんなに少しでもお返しがしたいとも思ってる。



そして、いまもたくさんのメッセージをもらって本当に励まされてます。

ありがとう。

返事は必ず書くから待ってて。





これは俺の新しいスタートです。

みんな、いままで本当にありがとう。

そして

これからもよろしくね。



シャス!



Nov. 1, 2013 

Kentaro

thicksickthings@gmail.com